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「Steelseries QcK」未だ色褪せない定番マウスパッド

Steelseries QcKといえば、15年以上に渡ってPCゲーマーの足元を支え続けた定番のマウスパッドだ。ゲーマー向けのマウスパッドの種類が少なかったPCゲーム黎明期は、QcKシリーズ以外のマウスパッドを使用しているユーザーを探すほうが難しい、と言っても過言ではないほどの時代を席巻した。

しかしながら、近年はゲーミングデバイス市場の活性化によりマウスパッドの選択肢が増え、次第に市場での存在感は薄くなりつつある。果たして、この功労者の現在の立ち位置は一体どんなところなのか。今だからこそ、改めてレビューしたい。

素材 表面:マイクロウーブンクロス(クロス素材)
裏面:ノンスリップベース(ゴム素材)
サイズ QcK Mini: 260 mm x 210 mm x 2 mm
QcK: 320 mm x 270 mm x 2 mm
QcK+: 450 mm x 400 mm x 2 mm
実勢価格 QcK Mini: 約1,000円
QcK:約1,800円
QcK+: 約1,700円

伝統的なサーフェイスはほどよい「滑り」と「止まり」

今回レビューに使用したのは、ミディアムサイズのモデルになる。QcKは上記の使用表の3サイズに加え、クッションの厚みを6mmにしたQck Heavy、ステッチ加工が施されたQcK Limited(2サイズ)の合計6つの商品展開がなされているが、表面素材に関しては全て共通となっている。

QcKが採用しているマイクロウーブンクロスなる表面素材は、若干の毛羽立ちを感じさせるラフなサーフェイスに仕上がっている。滑りすぎず、止まりすぎず、初動の際のまとわりつく感触も少ない。ミディアムサイズのクッションが薄めなのもありサッパリとした動かし心地で、全体的に非常にバランスよく仕上がっている印象だ。

現行の他社製品だと、ROCCAT KangaがQcKに近いサーフェイスを持ち合わせている。
近年はRazer Goliathus Speedに代表される滑り重視のスムースサーフェイスを採用した製品が多く、むしろQcKのようなコントロール寄りのラフサーフェイスを採用している製品のほうが少なくなってきている印象すらある。

ほどよく止まり、ほどよく滑るバランスの取れたQcKのサーフェイスは、ゲーミングマウスパッドを評価する上で最もスタンダードな位置づけになる。QcKのサーフェイスは、いい意味で「普通」と評価させていただきたい。

トラッキング性能は悪くないが、高解像度での使用のほうが望ましいか

次にトラッキング性能をMouseTesterにて検証を行った。
検証に使用したマウスは同じROCCAT製のゲーミングマウスKone Pure Owl-Eye(以下、Kone Pure)だ。

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この表はX軸(水平方向)にマウスを動かした際にどれだけ精密にトラッキングができているかを示すもので、波打つラインがキレイに生成され、かつ点がライン周辺に集束していればしっかりとしたトラッキングができているというものだ。

今回は400dpi、800dpi、1600dpiの3種類のセンサー解像度で検証を行ったが、400dpiと800dpiではマウスの切り返しによる減速の際と加速の際に若干の振り幅が見られる。正規化した線はある程度きれいな波形を示しているため、実使用において問題はまったくないと思われるが、可能ならば高解像度での使用のほうがいいだろう。

本来は複数のマウスを用いて比較すべきだが、現在手元にトラッキング性能に信頼の置けるワイヤードマウスがこのKone Pureぐらいしかないため、比較と検証ができないままの掲載になることをご容赦いただきたい。

フラットなノンスリップベースは意外とグリップ力高し

裏面はSteelseriesのロゴが印刷されたノンスリップベースと称するフラットゴムを採用している。以前は一般的なトレッドパターンのゴム素材を採用していたはずなので、いつの間にか仕様変更されていたようだ。

フラットゴムは他社製品であまり評判の良くない製品をいくつか知っているのだが、このノンスリップベースは少なくともゲーム中にズレるようなことは一切なく、非常に高いグリップ性能を有している。また、クッションの厚みが薄いマウスパッドは必然的に本体重量も軽くなるためグリップ性能が落ちやすいのだが、厚さ2mmと薄手のQcKもしっかりとグリップし支えてくれるのは高評価だ。

その半面、クッションを含めて若干硬めの素材であるため、開封後の巻き癖が多少残る。それでも、逆巻きするなどして数日間使用すれば気にならない程度に落ち着くため問題はないだろう。

まとめ


発売から15年以上経過したSteelseries QcKだが、その魅力は未だ色褪せていない。
絶妙なバランスを今も保っているサーフェイスは、裏を返せば中庸的な印象に取られかねないかもしれないが、現在もゲーミングマウスパッドのスタンダードであることは疑いようがないだろう。
もしあなたがマウスパッド選びにおいて迷子になった時、QcKに寄り道してみるといいだろう。きっと、あなたの望む方向性を指し示してくれるだろう。