マウス

非公式ながら84gまで軽量化可能な「Logicool G304」

Logicool Gより8月10日に発売されたG304 LIGHTSPEED Wireless Gaming Mouse(以下、G304)。ワイヤレスゲーミングマウスでありながら、99gというワイヤード並の軽さを実現した注目の製品。軽量小型の左右非対称マウスが好きな自分としては試さない訳にはいかず、早速購入したのでレビューしたい。

基本性能:HEROセンサーにより長い連続稼働時間を実現

G304のカタログスペックは以下の通り。

センサー HEROセンサー
最大解像度 12,000DPI
最大加速度 40G
最大トラッキング速度 400IPS
最大レポートレート 1000Hz
本体サイズ 116.6mm x 62.15mm x 38.2mm
本体重量 99g
連続稼働時間 250時間
その他 LIGHTSPEEDテクノロジー
発売日 2018年8月10日
希望小売価格 5,250円(税抜)

G304のセースルポイントはうワイヤレスゲーミングマウスとしては最軽量を誇る99gという本体重量と、連続稼働時間250時間というスタミナだろう。これまで無線最軽量はLogicoolの「G903 LIGHTSPEED Wirless Gaming Mouse」(以下、G903)の110gだったので、なんと11gの軽量化を達成していることになる。G903のいかにもゲーミングなメカメカしいデザインと違い、無駄の少ないミニマルなデザインを採用しているのも要員の一つだろうが、ワイヤレスで100gの大台を切ってきたLogicoolの開発努力は称賛したい。この99gという重さに関しては別記したいことが山程あるので、後ほどじっくり書かせてもらう。

次にスタミナについてだが、250時間の連続稼働を可能にしているのは電源に単3電池を使っている点と、Logicool G独自開発のHEROセンサーが一役買っている。HEROセンサー初搭載機種である同社の「G603 LIGHTSPEED Wirless Gaming Mouse」(以下、G603)も単3電池2本で500時間という長い連続稼働時間を実現していて、Pixart PWM3366を採用したG903の32時間と比べても差は歴然。G304やG603で使われる単3電池の容量がおおよそ2,000mAH、G903のリチウムバッテリーが720mAHという違いはあれど、mAHあたりの電力効率で考えるとかなりの進歩だと思う。

その他の機能やテクノロジーに関しては、Logicool Gのお家芸の「有線より速い無線」ことLIGHTSPEEDテクノロジー、左右メインボタンに金属製のバネを仕込むことでクリックの応答性を高めたメカニカルシステムを搭載している点などはフラッグシップのG903と同じだが、G304はワイヤレス充電システムのPOWERPLAYに対応していない。こちらに関してはG304がエントリークラスのマウスであるのと、そもそもで単3電池での長寿命をセールスポイントとしていることもあり、対応していなくても支障はないだろう。

また、Logicool Gのマウス製品としては珍しくブラックとホワイトの2色のカラーバリエーションが用意されている。機能や値段に差は一切ないので、完全に好みで選んで良い。

デザイン:「PRO」と全く同じ形状デザイン

発売前より噂されていたというか製品写真を見れば一目瞭然なのだが、デザインはLogicool G PRO Gaming Mouse(以下、PRO)を完全に踏襲している。公称サイズも 38.2mm x 62.15mm x 116.6mm (高さx幅x奥行き)となっており、PROとまったく同じ。ワイヤレス化に伴って内部的には多少なりとも変わっているのだろうが、手に触れる部分の基本的な設計はまるっきり一緒といって差し支えないだろう。PROの形状デザインに関しては概ね高評価を得ていると思っているが、マウス側面のザラザラとしたサーフェイスや下部に向けてシェイプした形状などを好まない人も少なからずいるようなので、PROが合わなかった人にとっては今回はご縁がなかったということで、といった感じだ。

外観的な意味でPROから一つ変更点があったとすれば、ロゴとリアエンドに搭載されていたLEDイルミネーションがなくなったことだろうか。私個人としては、ゲーミングデバイスをピカピカ光らせる必要はないと思ってるのでとても好印象だが、これも思うところは人それぞれだろう。

重量:無線最軽量の96g、非公式ながら84gまで軽量化が可能

製品付属のDURACELL製の単3形アルカリ乾電池を含めた重量は96gで、ワイヤレスゲーミングマウスにおいて最軽量。公称重量の99gと3gの開きがあるのは、おそらくパッケージ段階で本体に内蔵されているレシーバーを含めた数字であるからだと思われる。電池を除いた本体のみの重量は73g

そしてここからがタイトルに記載された内容で、単3電池ではなく変換スペーサーを用いて単4電池を使用するというジョーカーによってさらなる軽量化が可能。

この方法でG304の実重量は84gとなり、PROの公称重量である83gに迫ることができる。重いのが当たり前とされていたワイヤレスゲーミングマウス市場において84gという数値のインパクトは計り知れないものがある。

当然ながら低容量の単4形を使うことによって単4形使用時に250時間とされている連続稼働時間も短くなるが、現行型のPanasonic 単3形の容量が2,000mAh、単4形が800mAhと仮定し、単4形の使用よって容量が5分の2というテイで単純計算するとしても連続稼働時間は100時間は確保できることになる。一日4-5時間の使用でも20日以上は使い続けることができるし、G903の連続稼働時間が32時間ということを考えると十分すぎる数字だろう。

それと、今回の重量計測には市販のアルカリ電池を使っているが、これを再利用可能なニッケル水素充電池に置き換えた場合はおよそ4gほど重量が増える。アルカリ電池のランニングコストを嫌ってエネループなどの充電池を使う場合は、重量増加とランニングコストとを天秤にかけることになるので、こちらもお好みで。

念の為に記載しておくが、単4電池での動作については製品本来の動作保証を逸脱した改造に当たり、Logicoolが動作を保証しているわけではないのであくまで自己責任で行うこと。

読み取り性能:カウント飛びは確かにあるが、実使用では問題にならない

センサーの読み取り性能の検証のため、大手に右にならえで「MouseTester」を用いて計測を行った。
大手レビューサイトにも同じような検証結果があがっていたが、テストにおいてカウント飛びと呼ばれるデータが多少見られた。しかしながら、比較対象として用意したPixart PWM3366を採用したG903でも同じくカウント飛びが見られたことから、HEROセンサーの問題なのかLIGHTSPEEDの問題なのか正直よく分からない。ただ、G304で実際にFPSのような激しくマウスを動かすゲームをプレイしてみたが、センサーが怪しい挙動や意に沿わない動きをしたことは全く無かった。確かにデータ上は不安があるものの、実際に使用するにあたって大きな問題が発生することはないと思われる。

総括:ワイヤレス市場に風穴を開ける、幅広い層にオススメできる意欲作

G304の最大のストロングポイントは非公式ながら重量84gを実現した圧倒的な軽さだろう。長らくワイヤレスゲーミングマウスにおいて重量は避けて通れない課題であり、同じLogicoolが2005年に発売したG7 Laser Cordless Mouseの重量が133gだった上、しかも性能的にも実用に耐えうるレベルではなかったことを考えると、この13年間で成し得た技術の進歩はとても感慨深いものがある。

また、5,000円台の安価な価格設定は、Steelseriesの「Rival 100」やRazerの「Abyssus V2」などの他社の左右対称デザインのエントリーゲーミングマウスと真正面から飛び込める価格で、今後ゲーミングマウスを選ぶ上で十分選択肢に入る製品であると思う。また、これまで重さや価格帯を気にしてワイヤレスマウスに手を出せなかった人にとっても、ワイヤレスという新時代を体感するいい機会になるだろう。初めてゲーミングマウスを買うというライトゲーマーにも、それなりに”手”が肥えたヘビーゲーマーにも、どんな層にもオススメできるゲーミングマウスだ。